映画「ドラゴンへの道」

ブルース・リーが制作・脚本・監督・武術指導・主演の5役をこなし完成された、ナイスカンフー映画。そして、ラストの決闘シーンはまさに絶品!素晴らしい!そして、物語の舞台はローマ。どうもブルース・リーは異文化への対応をテーマにしたかったようで、そのような場面がたくさんある。
仲間がみんな空手の稽古をしている中で1人「俺は中国人だからカンフーにしか興味無いね」と言うが、それに対し主人公は「空手は日本の物でも、身に付けておけばいずれきっと役に立つさ」と言う。そして、ラストではカンフーとボクシングの動きを合わせた謎の動きで相手を倒す。
また、悪事を働くギャング団に対し、仲間の1人は「俺はあいつらの言う事を聞いて、金を貰い香港に戻るんだ!」と言う。これは自らが築き上げた物を放棄しているとして否定される。(あまり明確でない)
また、この映画で見られる特徴として、主人公が雇われ用心棒である事とともに、ラストの対決の相手も雇われである事。息の根が止まるまで戦う事を止めなかった最後の対戦相手なのだが、主人公は最後に「なんで彼と命を賭けて戦う事になったのだろう?」のような表情を見せる。命が賭けられた極限状態での自己表現がここにもあるように思った。そして、それに対する敬意がこの映画にはある。他のブルース・リー作品には無いようだった。


これで、私はブルース・リーの主演映画を一通り観たのだけど、この順番で観たのは偶然だけど、なかなか良く出来ていたと思った。ブルース・リーの映画には、後は「映像寄せ集め系映画」がいくつもあるのだけど、これを返して来たついでにまた2本、有名なブルース・リーのドキュメンタリー映画を借りてきた。なんだか今からすでに楽しみだ。

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