驚くほどマズイものを食べた

タイトルに結論を書いてしまったので、以下は蛇足にしかならない。
これまで生きて来てこんなにマズイものは食べた事が無く、今後もこれを超えるものには出会えないだろう。
あまりにも衝撃的だったのでここに書き記しておく。
ただ、インターネットの性質上、それがどこの店舗の何であるかは明記しない。

それは地方のB級グルメメニューで、偶然私はその元祖の店のごく近く”スープの冷めない距離”に仕事で訪れていた。
「今日の昼はこれだ!」私はそう直感し周囲に話すも、誰も「自分はあれはダメだ」「おすすめしない」等と言う。
不思議に思いながら昼に私ただ一人その店に向かった。
かなりの年季の入った無骨な店構えで「本当に営業しているのかな?」と思うほどだった。
少し見ていると、人が出て来たので営業中と分かり、中に入った。
昭和のテイストの内装で、入ってすぐに券売機があった。
30席ほどの席があり、半数ほど埋まっていたように思う。

食券を買って即、店員に渡すシステムで、店員に指定された席に着く。
待っている間は、テーブル付近にある雑誌などの切り抜きに目を通す。
お店の歴史やエピソード、グルメグランプリ受賞みたいな記事がいくつも目に入る。
ご飯とのセットがオススメだったが、私は量が多くなると考えて単品で頼んでしまっていた。
もっと早く出てくると思っていたが、意外に待たされそれは出された。

最初の印象「調理が間違っている」、私の直感が「これは期待出来ない」と叫んだ。
店内に掲げられた食べ方に従い試してみる。
やっぱりだ、すべてがバラバラだ、そして強烈に濃い。
これを食べきるのは難しいかも知れない。
何とはハッキリ書かないが、ベースの中に4つの要素があり、その3つがすべて同じ味で、もう1つは薬味で無調理の生だった。
同じ味の3つは、それぞれ食感は違えど、どれもキツク濃い味をしていた。
同じ味とはそのベースの味だ。
これが調理された食物と思えないほどに濃かった。
無理に言えば、調味料そのものみたいな濃い味だ。
「ご飯が進む」とかではなくて「ご飯無しでは食べられない」、いやご飯がいくらあってもキツイぐらいの濃さだ。
3つの食材のうち2つはいまいち理解出来ない状態に調理されている。
ズバリ煮込みすぎだ。
1つはデロデロで、もう1つはカスカスで、もう1つだけは煮込み過ぎだけど他に比べちょっとマシだ。
そして、すべて同じ濃い味付けだ。
薬味は、普通は生で食べない食材が生でかつ量が多い。
残念ながら臭みがハンパ無い、食事をするときに嗅ぐ臭いでは無い。
食べるとツンと辛い薬味だが、ベースの味が濃いのをリセットして、、、くれなかった、辛いだけ。
濃いのと辛いのが別々にパンチを放ち、3つの食材が織りなす不協和音が激しい立腹を誘う。
1つ1つ別に食べてもマズイであろうものを4つ同時に食べる経験が出来たのは貴重だった。
ベースも少し試してみたが、ほぼ調味料そのもののように感じた。

私は大体出されたものは残さず食べる方なのだが、過去最大量ぐらいを残し、店を離れた。
店内で偶然居合わせた観光客らしき人達は絶句していた。
また常連的な人は「薄めで」と注文をしていた。
私は「次回ライス+薄めを試したい」とか言う気持ちも起こらないぐらいに打ちのめされていた。
この世にこんな食べ物があっただなんて!世界の広さ、異文化を感じた瞬間だった。
仕事に戻ってきて「アレを食べて来た」と伝えると「アレを本当に食べたのか!?」と楽しく盛り上がれて、そこは良かった。
このB級グルメメニューは今後一切避けようと決めた。

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