胃潰瘍で入院した話①

もう1ヵ月以上前の話になるのだけど、救急車で運ばれて入院した。
その間、自覚症状がほぼ無かったので自分が病気である認識が薄く、むしろ元気いっぱいに人生初の体験をワクワク楽しんでいた。
検査や治療を受け少ししんどい事もあったけど回復は早く、後に引くような事はわずかな点を除いて今のところ何もない。
人に迷惑をかける事も少なくて済んだのではないか?と思っている。
症状は「胃潰瘍」と「鉄欠乏性貧血」だった。
救急車に来てもらったのは大量に吐血したからだった。
今もまだ治療薬を飲んでいるし通院や検査も残っているが、通常の生活に戻っている。
昨日は8月に入ったので7月中は休会としていたリズボクにも復帰してきた。

ある日の午後、仕事中に急に異常に気持ち悪くなりトイレに駆け込んだ。★1-1
腹を下したような感覚はあれどなかなかこれと言ったものが出ず、それでもなんとか頑張って出した。
しかし、見るとそれは少量の深緑色かこげ茶色と言った微妙な色の液便で不思議に思った。
「これはいったいなんだろうか?」見ても下血と分からなかったのだ。
トイレを出ると今度は猛烈な吐き気が襲ってきて便器に向かって構えるが、この時は気持ち悪いだけでまだ何も出なかった。
作業の合間時間だったので同僚と雑談したり作業現場内をウロウロしていると、今度は猛烈な吐き気がこみ上げ丁度目の前にあった流しに大量の吐血した。★1-2★1-3
吐血は洗面器いっぱいほどあり見事な紫色の液体と血の塊が出て、これを見た時には本当に驚いた。
見た目にはこれは血なのか?と思う色なのだけど、臭いが完全に血だったのだ。
直後、吐血し体温が奪われたためか、意識が遠のいた。
近くの椅子に座ったので倒れる事は無かったが、そのままの状態で一度幻覚を見た。★1-4
次の作業が淡々と行わている様子を観ていた。
すぐに「これは違う!現実じゃない!私は血を吐いた!吐血が現実だ!」と飛び起きて、同僚を呼びに行った。★1-5
「見て欲しいものがある、吐血した」
「ちょっと休んでいたらどうか?」
相手には私が問題には見えなかったようだったが、吐血した流しを見ると様子は変わった。
「お前、大丈夫か!?これは血か?」
流しには紫色血の塊が溜まっていて流れていなかったのだ。★1-6
ここでまたもう一度吐血があった。
「救急車を呼んで欲しい」
「なにー!?ここにか!?」
場所が作業現場なので躊躇している様子だったが、私にはそれが最善に思えて仕方ない。
自分達で病院に駆け込む事は難し過ぎるし、この後にも作業が残っている。
私はそれほど気分が悪くなく立ってても良かったが、「後の判断はまかせる」のような感じで考えて少し演技っぽく玄関付近の床に倒れ込んだ。
この日一緒に来ていた仲間数名が慌てふためいている声が聞こえた。
「ああ、これで安心だ」
私はこの現場に置いていかないといけないものは、と考えポケットから車のカギや現場作業に使うものを冷静に取り出した。

意識は非常にハッキリし、思考も十分に出来ていた。★1-7
救急車を呼ぼうにもこの現場の住所が分からず困っているのが分かったので、「何々の紙を見れば書かれているはずだ」みたいな指示もしていた。
吐血時もとっさの判断が良く出来ていたようで、非常に上手にそれをこなしマスクを含め衣服や他の場所を全く汚していなかった。
顔も口の中も吐血で汚れてはいなく、「口をゆすぎたい」と思わないほどだった。
流しに置かれていたバケツも瞬時によけて、流しにきれいに吐いた物を出していた。
私は前の日から体調がいまいちに感じていて、その夜も朝も昼も何も食べていなかった。
横になりながら「”吐血を写メに撮って”とは人に頼めないなぁ」とか考えていた。

隙を見て妻にショートメールを入れた。
「吐血した、救急車のる、また連絡する」
「わかった」
原文まま。
さすが私の妻、非常に話が通じて嬉しい。★1-8

ものの数分のうちに救急車のサイレンが聞こえたが遠回りになる道から来たようで、それから到着までは少し待たなくてはならなかった。

★印は今回の件で「運が良かった」と思ったところ。
別で記事にまとめたいと思っている。

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