丸屋九兵衛著「丸屋九兵衛が愛してやまない、プリンスの決めゼリフは4EVER」読了


トークイベントにも行こうと思っているので、この本は手に取ってすぐさま読んだ。
私にとって「まさにこれを読みたかった」「こういった事が知りたかった!」と言った事が大量に書かれている本で読んでいて満足感が高かった。
逆に「間違ってる」とか「書き足りてない」とか思うところは非常に少なく、読んでいて進まなくなるところが全然無かった。
私もプリンスの曲の歌詞には非常に興味がある方なので、この本には非常に期待していたが、見事に応えて貰えたように思えた。
願わくば最後の決めゼリフがまだ1995年のものだったので、まだあと20年分のキャリアがあるのでもう1,2冊続編を書いて網羅して欲しいと思った。
本を読んでいて特に良いと感じたところは「読み手と情報を共有しているところ」だった。
なにより「プリンスの曲の歌詞」をメインにしているので、曲を聴けばそれを得られるし歌詞カードを見れば書かれている。
その点について時代背景や文化面からの補足が得られるのは、とても価値があると感じるし、とてもフェアに思う。
「プリンスに直接関わった誰々からこんな裏話を聴いた」と言う本も最近は何冊も出ているが、それとは違った切り口だ。
とか言いながらも、裏話系の内容も多少はあるけどね。
ともかく、例えば「Corvetteとは軍艦説」「Dirty mindとは英語の言葉遊びゲーム」「自動詞と他動詞」などなどについて、私には知らなかった事ばかりで驚きの連続だった。


細かいツッコミも書いておこうと思う。
・Shockadelicaのエピソードで「アルバム収録から落っこちた」とは書かれているが「シングルB面曲として正式リリースされた」とは書かれてなかったのが気になった。
・エディマーフィの弟によるプリンスとのバスケ→パンケーキエピソードの解説は知ってる人にしか伝わらない書き方なんじゃないか?と思った。
・Vicki waitingの歌詞の訳の「教会」はしっくりこない。。。「大聖堂」?なのか、小さな町の教会ではない、エライ人のいる大きな教会のようだった。
わ!たったの3つしかツッコミがない!これはスゴイ。
さらに意欲ある人はこの本もオススメ!
「丸屋九兵衛が選ぶ、ジョージ・クリントンとPファンク軍団の決めゼリフ」
もしかしたら、こっちの方が黒人音楽文化面については深くて為になる事が読めるかも!?

「丸屋九兵衛著「丸屋九兵衛が愛してやまない、プリンスの決めゼリフは4EVER」読了」への2件のフィードバック

  1. 最近読んだプリンスについての本。
    ・プリンス (Prince – inside the purple reign)
    ・プリンスとパープル・レイン
    この2冊を立て続けに読んだので、頭の中は紫一色になった。
    どちらも本当に深い内容で、当時をとても良く書き表していると思った。
    私は89年以降なのファンなので、パープルレインはリアルタイムな体験では無いので、その点でも興味深い本だった。

  2. もひとつ、強いてツッコミを入れれば。
    ・soft and wetから決めゼリフが出てたけど、この曲の歌詞がクリス・ムーンとプリンスの共作である事が書かれてない。
    とは言え、決めゼリフ部分はおそらくプリンスだとは思うけど。

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