映画「ロスト・イン・トランスレーション」

結構、急なスケジュールで「ロスト・イン・トランスレーション」を観てきた。
これは淡々として、妙にシニカルで面白かった。
そして偶然、雑誌でDOWNTOWNの松本人志氏(以下略 まっつん)のレビューでも読んだ。
まっつんが言うには
「全編通して日本に対して悪意がある描き方がされていた。
 映画スターの待遇も悪すぎで、ありえなさ過ぎる。
 ので、ダメ映画。
 ちょこっとしたシーンで、面白いシーンはあった。」
みたいな感じだった。映画坊主。
私はそこまでひどくないにしても、
これって誰を対象とした映画なんだろう?と思った。
日本に来たことの無い海外の映画関係者だろうか?
日本の人から見ても多分、アメリカと日本の文化の差はこれほどまでにヒドイハズがないと、分かると思うので、
きっと日本を全然知らない人向けなのだと思う。
内容は、個人的には実は面白かった。


私は過去に1度だけ海外旅行に行った事がある。
それはタイにパック旅行で行ってきたのだが、
やはり圧倒的な異文化の世界に、
1日中観光地にいると、夜にはクタクタのクラクラになった。
そこで、ホテルに戻りアメリカンスタンダードな、
外と完全に隔絶されていて、珍しい物の一切無い客室に戻ると、
物凄く心が落ち着いた。
せっかく海外旅行に行くのだから、
バッグパッカーになって向こうの文化に浸りきれ、
と言う人もいるが私にはそれは到底無理だと思った。
異文化から得る情報量は圧倒的に大量で、
私にはそれを飲み込めと言われても鼻から噴出してしまうと思った。
で、当たり前なホテルの客室がいかに心安らいだ事かと、
印象に残っている。
その心落ち着くはずの客室まで奪われたのがこの映画に思えた。
で、心の拠り所として、出会った人があの人だったと言う、
そんな映画だと思った。
小さな軽い幸せを映し出している良い映画だと思った。
でも、確かに日本に悪意があるのかどうだか、
大げさに作られている場面もあって、
やだなぁと思うシーンもあった。まぁ、コメディだと思えばそんなものか。

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