「プリンス論」読んだよー


読むと頭の中に音楽が鳴り響くので、なかなか読み進めれなかったけれど、なんとか頑張って読み終えた。
読了感は、、、全然紙面足りて無い!書き足りない事いっぱいあるんじゃないの!?と何より先に出て来てしまう。
いやいや、しかしありがたい、そして面白い本だった。
なにより歴史的事実と、著者西寺郷太さんのパーソナルな体験の告白が面白かった。
私もプリンスのファンで長年やってきてるので、同じ場面でどう反応したと言うのが非常に面白い。
そー言う記述に当たった時は社員食堂でもバスでもニヤニヤがとても止められなかった。
自宅では思い切り吹き出して読んだ。
また私も持っている参考文献で私の気が付いていなかった点が引用されていて解説に用いられている時は「ここはそうだったのか!」と驚いた。
作曲家である著者はさすが音楽分析においてもプロだと思い知った。
素人が「この曲すごいいいわー」ぐらいの感覚で聞いているところを「何故この曲はいい感じなのか」が分析的に書かれている。
しかもプリンスや関係者のインタビューなどから何故こうなのかを見事に見つけ出して教えてくれている。
この点では本当に目から鱗がマグロ1匹分ぐらい落ちた。
悲しいかな紙面の量は無常に有限で、本当に書きたい事を書いてしまえば、この倍の厚みにはなるのだろうなと思えた。


そして、私からのこの本へのツッコミを書いてみたい。
・ローリングストーンズ前座事件
「最初の曲はローリングストーンズのカバーで、お客さんにも非常に受けた」とどこかの記事で読んだ記憶がある。
そして「Princeの持ち歌」で、お客さんは「ん?」ってなり、次にPrinceの曲でモロ黒人音楽になったときお客さんはブーイングしだしたでは無かっただろうか?
この事件については逃げ出したPrinceを電話で説得したメンバーの証言以外ほとんど無いみたいで必ずそこにブチ当たる。
私はこの説得文句が非常に興味深く思うんだけど、プリンス論には全く書かれていない。
“信憑性薄い”または”何言ってるのか分からない”って事になったのかな?
・映像作成でも新しい物好き
・映画を元ネタに結構曲を書いたりする
例えば私は”Little Red corvette”は「サタデーナイトフィーバー」が元になっていると考えてる。
・基本的に気まぐれだけど、熟考タイプでもあったり
・TV出演パフォーマンス
TV出演には基本的に全力を注ぐプリンス。
その貴重な映像はとにかく全身全霊そのもの。
Singleで発表された別VersionにはTV出演向けリハーサルからのものも!
・We are the world周辺
プリンスはレコーディングに行かなかった代わりに1曲提供した事は書かれてる。
そしてこの曲はTVで生中継放送された事が書かれていない。
プリンスも「悪い事したなぁ」と思ったんじゃないかなぁ。
ちなみに「We are the world」に入ってるのと「THE HITS / B SIDES」に入っているこの曲は別Versionである事も興味深い!
・プリンスを支配する終末論(おそらく)
“1999”に代表されるプリンスの終末思想。
これが一時的なものでなくて、ずっと続いている事が読み取れる。
・プリンスの宗教面
最近の事しか書かれて無かったけど、幼少期の育った環境では別の宗派だった。
その影響は結構あると思う。
・プリンスはおそらくジョン・レノンのファン(おそらく)
“Purple Rain”の歌い出しの歌詞はジョンの”Women”の歌詞そのまま。
“Annie Christian”には歌詞にジョンが出て来る。
PV”U got the Look”はジョンの”Dream #9″をおそらく真似てる。
・プリンスの音質へのこだわり
非常に少ないと思われる、、。
・謎の双子好き
・インスト曲企画
これが本に全然書いてない!
歌詞が毎日毎日作れるのもすごいけど、インスト曲を山ほど作れるのもすごい。
しかもその質もビックリ仰天もの。
インストアルバム企画は何度もありちゃんと発表されたものもいくつもある。
・第2のシーラEを探せ!
私の考えなんだけど、2000年以降ぐらいからのプリンスの動きに、なんだか「シーラE的な存在を探している」ように感じてる。
そう言う、新人発掘のエピソードもあったら良かったなぁ。
また読んだり人と話したりしたらいろいろ出て来るかも。
一度気が付いた誤字が今見て見付けられないから、気が付いたら控えておこうとも思っている。
では、このオススメ本、さらにその価値を高めて行きたい。(?)

「「プリンス論」読んだよー」への3件のフィードバック

  1. 画像差し替えたよー
    参考文献になった本も入れてみた

  2. 私の知らなかった事、マイテがプエルトリカンとか。
    ビックリ

  3. "My name is Prince"のある視点についても、私は知らなかった。
    そんな視点があったかとビックリ。

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