市販の粉もソースも使わずお好み焼き


経験の無い料理を作る時は本当にドキドキする。
お好み焼きはこれまでお好み焼き粉を使っていたし、ソースも市販のものを使っていた。
「材料があるっぽい」とダケでお好み焼きを作ると決めたが、実際に作り始めようとした瞬間、後悔した。
「小麦粉は薄力粉でいいんだろうか?」から、恐怖はスタートした。
クックパッドでいくつかのレシピで分量を見た。
お好み焼きよりもむしろ「キャベツ焼き」と言うものを参考にした。
ソースは、ウスターソースの類がうちにはまったく無いので、砂糖と酒、みりん、醤油で甘ダレを作った。
肉の代わりにいつものまるっきりお肉を使ったが、最終的には火が通り過ぎになってしまった。
また、一ヶ所だけアレンジを入れて、麻の実も入れた。
妻と2人で2枚全部を1度に食べ切った。
あっさりで食感が良く、タレとも良くあって、本当に美味かった。


不安を抱えて料理を作ると、逃げ出したい心境を味わった。
「逃げたい」それは何からと言われると「基本やレシピから」だと思った。
つまり言い訳を作りたい心境になったんだと。
「何々をしたからこれは上手く出来なかったんだ」
「この食材も残っていたから入れた」
「本当に入れたい食材はAだけど、無いからうちにあるBを入れたんだよ」
「他の料理ではこうやると美味しくなるコツがあるから」
「これは隠し味でウンヌン」
そして「いや分かってるんだ。これをしかなったらきっと上手く出来たって、また今度作る時にはしないよ。」
こう言うための布石を打てと、悪魔の誘惑が聞こえまくった。
しかし、麻の実以外は何もアレンジはしなかった。
2枚分の生地を作ったので、2枚目は差をつけて遊んでもいいんではないかとも思った。
しかし、そこも歯を食いしばって全くそのまま何もせずに焼いた。
1枚目が焼けても悪魔の囁きは消えないので、立て続けに2枚目を焼いた。
2枚目の生地をフライパンに流し込んだ時、そこで不思議と「戦いは終わった」と感じた。

2枚目を焼きながら、1枚目を食べ始めた。
不安があったからか全体的に少し焼き過ぎているように感じたが問題の無い範囲だった。
まるっきりお肉を肉と同じように先に焼いたら、生地の焼き上がりにパリパリカリカリの焼き過ぎ状態になった。
次回はまるっきりお肉にもっと油をしみこませ、先にはサッとしか焼かないようにすればもっと上手く出来ると思った。

2枚目が出来た時には”聖者の悟り”を手に入れた気持ちになった。
たくさんの得る物がある料理だった。
いや、大袈裟か。

「市販の粉もソースも使わずお好み焼き」への1件のフィードバック

  1. お好み焼きを作って気が付いた事。
    お好み焼きって塩分ゼロ。
    塩を一切入れて無い食べ物だった。
    へーっと思った。
    お好み焼きにない分、味噌汁や付け合わせを何か用意して補わないといけないと思った。

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