プリンス死後にいろいろ考えた、主にエロい歌詞について

プリンスに関するよくある疑問「なんであんなエロい歌詞を歌うのかな?」について、私の中で腑に落ちる結論が出た。
最初はプリンスも注目を集めるためだったり他との差別化のためにエロい歌詞を用いていたのかも知れないが、十分な注目も差別化も得てビックスターになった後も続けられていた。
私が思うにプリンスには明確にエロい歌詞によって伝えたい事があった。
表現者にはこんな事を考えるとか聞く。
テーマ論
1:人に話さない、自分の中だけのテーマ
2:共通の意志を持っていたり共同作業をする仲間に話すテーマ、身の回りのスタッフのモチベーションのために話すテーマ
3:作品に触れる人に語り掛けるテーマ
4:作品に触れない人にどんな風に見せるかと言ったテーマ
(気にしなくてもいいのに)私が気になったのはこの1番目、プリンスの中でなぜエロい歌詞なのかと言うこと。
バンドのメンバーすらプリンスのエロ表現にうんざりして去る事があったと聞くので、これは本当に1に属しているものだ。
例えばプリンスが「何故、言語に英語を選択しているか?」「何故、本拠地をミネアポリスのド田舎にしているのか?」も同じレベルに入るだろう。
ミネアポリスを本拠地としている事については確かに疑問だけど、私にはあんまり深掘りしたくなるテーマではなかったので「昔からのバンド仲間がいっぱいいるから」「生誕地で地元で田舎だから」「慣れ親しんだ地域文化があった。」ぐらいで十分に腑に落ちる。
でも、エロい歌詞はそうではない。
英語でエロい歌詞によって語り掛ける事の意味は?
プリンスはそれによって何をしようとしていたのか?
JWに入信し一時期エロい歌詞を止めてまた再開しているが、それは何故だったのか。
私にとっていつも疑問だったし、結構考えたハズなのに答えは出ていなかった。
しかし、今この機会に考え、それを自分の中で掴む事が出来た。
プリンスの死後、私はコーヒー飲み過ぎててテンションが上がり過ぎているだけだったら申し訳ない。
何度かに分けて記事を書かないと到底辿り着けないと思うけど、今後あるプリパに参加する前までには書ききってしまいたい!
とは言え「LOVESEXY」「Grafitti Bridge」ではプリンスも気持ちが焦ってか、直言してる^^
Around The The World in a Day。
プリンスはわずか1日と言う時間で世界を駆け巡るつもりだったようだ。
Rave Un2 The Joy Fantastic。
その時の気持ちを考えて欲しかったんだと思う。


とは言え、時代とともにプリンスも考えや方法が変わるので、Purple Rainまでで名声を得た後、本当にそれに乗り出すのだけど、それは順風満帆とは程遠い道のりになったようだ。
そりゃぁSOTT時期に最悪の気分になるし、世界は依然救われないし。
音楽シーンも自分の苦手方向にそれていくし、実験にthe black albumを作ったらリリースされそうになるし。
「世界は最悪の状態だけど、信仰によってそれを取り戻す事が出来る」と言ったものの、全く取り戻せないし!
実際、プリンス自身は特定の宗教を受け入れず、聖書を独自解釈してたわけだし。
ご都合主義の支配者のような神ではなく「God is Love、Love is God」、プリンスは何度も繰り返しそう歌っていた。

「プリンス死後にいろいろ考えた、主にエロい歌詞について」への8件のフィードバック

  1. ただそう考えると、プリンスの未発表作品が今後発表されるか?は非常に可能性は希薄と言うより可能性ゼロとなる。
    シーンに完璧に適合した完璧な表現を持った完璧な作品を世に出す事を行っていたプリンスなので、他の人がそれを引き継いでいくと考えれば、自分はその邪魔になるような作品を世に出したいとは思わないだろう。

  2. http://rollingstonejapan.com/articles/detail/25790/1/1/1
    これはもう読みましたか?2014年の頃の未発表インタビューのようです。
    最後に、まさにロボ平さんが取り上げたエロい歌詞について答えていました。
    今後、大量の未発表曲、ライブ音源や映像がどうなるか、本当に気になるところですね。
    個人的には現在のジミヘン(70年代から90年代にかけてのリリース状態は本当にひどかったのですが)、ジェフ・バックリー、またはマイケルのように、遺族が管理する団体がリリースに関わると良いと思うのですが、プリンスにはそうした遺族がいないことが気がかりです。
    せめて、ウェンディ&リサやシーラEあたりのプリンスに近い人脈、加えて音楽的に技術のある人が管理してくれたら、と祈ります。

  3. >Prince_Controlさん
    ありがとうございます!今から読みます。
    一部分だけは読んでいたんですが。

  4. >Prince_Controlさん
    大変参考になりました!
    > とびきりの女性を目の前にした時に、表現するための形容詞を全部使い果たしたような感覚
    これだ!と思いました。
    「これを実際に具体的に体験して欲しい」と言うのがプリンスの表現だったと私は考えています。
    そして「体験を通し確信を得て先に進む事」をプリンスは全人類、、、の中の特に英語圏の人!に訴えかけていたのだと。

  5. あくまでインタビューなので、テーマ論で言うところの3~4になってしまうんですよね。。。
    でも(昔はともかく)プリンスは真っ正直な人なので嘘をワザワザ言っていないと思います。

  6. インタビューの受け取り手をテーマ論の2の前者に当たる相手としたら、、、
    プリンスの言いたい事はザックリ「自分の人生を生きろ」になるよね。
    プリンス「自分にしか無い具体的な体験をする機会はエロ」「しかもそれは人類の歴史の中で避けられない要素、肉体はそれを求める」「なのに某文化では??アレ?なにこの矛盾??」「これは言って聞かせる必要あるわ!」。
    あ、記事に書こうと考えていた事、ほとんど書いてしまった。

  7. プリンス「May u live 2 see the dawn」
    この言葉についてもその意味を私はよくよくよくよく考えてた。
    でも今私は言える、本当のThe Dawnは今から来るって。
    世界がそれに包まれる。
    見えないのと、時間は多少かかると思うけど。
    プリンスにとってliveは叶わなかったけれど、私や今いる人には叶った。

  8. こちらこそ詳細な返信を頂き、ありがとうございます!
    >プリンスの言いたい事はザックリ「自分の人生を生きろ」になるよね。
    イメージ戦略、自己プロデュース能力の長けた他のアーティストと違い、プリンスは意図的な戦略もあったかもしれませんが、常に自分に正直だったと思います。
    姉から聞いた話ですが、22日にTBSラジオでジェーン・スーが若い頃、ミネソタ州に留学していた時に、友人に誘われて、ペイズリー・パークスタジオに行ったらしいのですね。
    その時、道中でガソリンスタンドやコンビニなどでペイズリー・パークスタジオまでの道のりを聞くと、大きな木のところを右折というざっくりした説明だけだったらしく、大丈夫かなと思ったらしいです。しかし、そんな木が本当に一本くらいしかなくて無事に辿りついたらしいです。
    「何故、本拠地をミネアポリスのド田舎にしているのか?」
    これこそ自分の人生を生きろなのでしょうね。
    かっこいい衣装がある一方、およそ常人では思いもつかない衣装(近年のアルバムジャケットをプリントしたシャツなども。正直言えばダサいのかもしれません)も着ていたプリンス。
    これもその意識からなのでしょう。
    バットマン撮影時に、スタジオを見学中のプリンスは、ジャック・ニコルソンが自分の前を通り過ぎて、椅子に座るとどかっと足をテーブルに乗せた姿にとても感動していたそうですね。好きなエピソードの一つなのですが、プリンスが考えるCoolの定義に当てはまるのでしょう。
    >本当のThe Dawnは今から来るって。世界がそれに包まれる。
    NASAがプリンスを追悼し、紫色の星雲の写真を載せていました。
    きっと今、プリンスは紫の光になって自由に世界を飛び回っているのでしょう。
    >Around The The World in a Day。プリンスはわずか1日と言う時間で世界を駆け巡るつもりだったようだ。
    まさに今、その夢が叶ったのでしょうね。

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