マンガで読めるジョージ・オーウェル作品「1984年」と「動物農場」

私は原作から入ったからか、どちらも結構違和感無く読めた。
雰囲気も良く出ていたと思う。
何より手軽に読めるのがありがたい。
「1984年」は厚さが原作の半分以下だった。
大幅に簡略化されているので、相当補わないといけない点はあるけど、
大きな流れはとても良く出来ていて、とても分かりやすい。
省略されている点は多いけど、逆に付け加わっている点はほぼ皆無。
中盤に出てくる本による解説もちゃんと入っていて、ありがたい。
そして、拷問のメカニズムについての説明もしっかりしていた。
しかし、世界観については説明が足りていなく、これは読者に理解を求める方が無理あるだろと言う唐突な場面も少なくなかった。
いずれにしても、原作者の多くの意図はここに含まれていると思うので、私はこれはとても価値ある一冊だと思う。
図書館に入ったらいいのに!
「動物農場」は、原作の翻訳がここで全部読めるので、これはここで読めばいいと思う。短いし。
CIAが資金提供して作られたアニメ版はレンタル店で借りて来たらいいと思う。
このマンガ版は原作版に忠実に描かれていて、さらに分かりやすくすらなっている。
アニメ版よりもさらに動物の擬人度が高い。
そこはアニメ版の方が優秀に感じた。
セリフが付け加わっていて、より展開がスムーズになっている。
微妙にだけ加え過ぎもあるけど、問題無い範囲だったと思う。
2章と9章のクライマックスが急になぜか、アニメ版に近くなっていて「なんで?」と思ったりもした。
9章のクライマックスの絶望感は圧倒的に原作版が強いので、そこだけでも文章で読んでみて欲しいと思う。
このマンガも図書館に入ったらいいのに!
この2冊で今の日本の様相がとても良く理解出来るようになると思う。

「マンガで読めるジョージ・オーウェル作品「1984年」と「動物農場」」への1件のフィードバック

  1. そう言えば、マンガ版「動物農場」には原作にいた砂糖とリボンが好きな雌馬のモリーがいなかった。
    登場動物がやはり少しカットされてたなぁ。
    カラスやネコもあまり動きが無かったような。

ロボ平 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です