1984年にハドソンが発売したロードランナーには実に数多くのバグがあります。
しかし、ロードランナーに限っていえば、これらのバグこそがよりパズル性を高め、
ロードランナーをゲームとしてさらに面白い物にする要因の一つとなっているのです。
ここでは、そんなバグを利用した驚異現象について説明します。
ここに書いてある以外の驚異現象を知っている方はメールを下さい、待っています。
バグテクニックインデックス
其の1「レンガ消失、埋まっても死なないランナー」
其の2「ハシゴの奇跡、当たっても死なないランナー」
其の3「2人羽織の恐怖、ランナー突然死」
其の4「謎の判定、ランナー挙動不審」
其の5「不気味に無意味、透明な地形」
其の6「右向き?左向き?生死を分けるロボットの向き」
其の7「出さない金塊、リモートファンファーレ」
其の8「ハシゴの奇跡応用編、ロボット見切り抜け」
其の9「物理法則崩壊、ロボット頭渡り」
其の10「暗闇の戦慄、見えないランナー」
其の11「瞬間冷却、ロボット生殺し」
投稿其の1「ロボットバー、ランナー条件反射」
投稿其の2「偽態、赤ロボット」
其の1「レンガ消失、埋まっても死なないランナー」
これは、おそらくかなり役に立つバグ技の一つです。下にハシゴがあるレ
ンガで有効な技で、まず、レンガを掘ります。その後、下のハシゴまで
ランナーを移動させた後、ハシゴを少し(1マス弱程度)降り、その後いっ
ぱいまでハシゴを登りきりしばらく待ちます(このときランナーはハシゴ
の上で片手片足をあげたポーズを取っているはずです)。そうすると掘っ
たレンガが埋まってきて、哀れランナーは生き埋めになります。しかし何
故かランナーは死なないのです。それどころか、見た目には埋まったはず
のレンガが通行可能となっているのです。どうやら一回この方法でレンガ
を消してしまうと、そのレンガは内部判定的には「2度と埋まらないレンガ」
になってしまっている様です。ところで「2度と埋まらないレンガ」というの
がくせもので、内部判定では「空白」ではなく「掘られたレンガ」扱いに
なっています。従って、ランナーが落ちてきた場合にはすり抜けますが
ロボットはそこではまります。さらに、半永久的に埋まらないので、もし
ロボットが脱出できないような場所の場合、ロボットは永遠に穴から脱出
しようとしては落ちるという動作を繰り返してしまうわけです。
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其の2「ハシゴの奇跡、当たっても死なないランナー」
これはランナーがハシゴで上下移動しているときに起こるバグで、まず
ランナーをハシゴである程度(1マス弱程度)以上移動させた後、ハシゴ上
の何処でもいいから「片手片足をあげたポーズ」を取らせます。すると、
そのポーズのままじっとしている間はロボットと重なっても何故かミスに
ならないのです。しかし、不思議なことに横から来たロボットと重なって
しまった場合はミスとなるようです。
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其の3「2人羽織の恐怖、ランナー突然死」
もし、1つのエディット面上に2人以上のランナーが設置された場合どう
なるか?その答えは、「画面左上から画面をX軸>Y軸の順番でサーチし、
最初に見つかったランナーが本物のランナーになり、それを除いた全ての
ランナーがゴーストランナーと呼ばれる特殊なランナーになる」です。
このゴーストランナー、エディット画面でこそその姿を見せていますが、
いざその面をスタートさせると全く姿が見えなくなります。厄介なことに、
これらのゴーストランナーにもロボットとの当たり判定はしっかり残って
いるので、もしゴーストランナーにロボットが当たると本物のランナーが
突然死します。幸いなことにこの当たり判定はゴーストランナーと同じ座標
(ゴーストランナーは移動しない)にランナーが重なればその時点で消失
します。
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其の4「謎の判定、ランナー挙動不審」
他機種のロードランナーをあまり知らないのでこれが本当にバグなのか
確かなことは言えないのですが、ファミコン版のロードランナーの挙動には
少し変な箇所があります。まず、ハシゴでの上下移動ですが、
ある段の手前数ドットの場所で横に移動するとランナーの高さがその段の高さに
自動補正されるため結果的に、少しだけ斜め移動する事になってしまうのです。
これはおそらくバグではなく、仕様だと思いますが、これを利用すると少しだけ
(本当に少しだけ)早く移動できます。また、これとよく似た現象として、
少しずれた位置でランナーが穴を掘ると、掘ったレンガのぴったり1キャラ分
斜め上にランナーの位置が自動補正されるというものがあります。
最後に、ロボットの通行判定についてです、不思議なことに「ロボットの
頭の上の数ドット分はハシゴと同じ通行判定を持っている」という現象が
あります。ただし、このロボットの頭の上のハシゴ領域を使ってのレンガ消し
とロボットのすり抜けはできません。
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其の5「不気味に無意味、透明な地形」
ファミコン版ロードランナーには「その地形が現れたその瞬間に真下の
レンガを掘ろうとした場合、その地形は見かけ上は消失する」というバグが
あります。これを利用して、透明なレンガと透明なハシゴを作る技を紹介
しておきます。
1:透明なレンガ
これは簡単で、レンガが縦に2つ以上並んでいるところでまず上のレンガを
堀り、それが完全に埋まりかけたその瞬間に下のレンガを掘ってしまうだけ
です。
2:透明なハシゴ
これは少し複雑な条件が必要です。レンガが横に2つ以上並んでいて、
片方のレンガの上には脱出ハシゴ、その真横のレンガの上には金塊が
のっていることが条件です。まず、脱出ハシゴがある位置にランナーを
移動させ、金塊に体を半分めり込ませます。金塊は完全にランナーと
完全に重ならないと取れないため、まだ金塊を取った
ことにはなっていません。さて、そこで脱出ハシゴの真下のレンガを掘ろう
とするとランナーには穴を掘るポジション(レンガから左上(右上)ちょうど
1キャラ分のところ)に移動するような自動補正がかかり、その自動補正で
ランナーは動いて金塊を取ってしまいます。すると、脱出ハシゴが現れた瞬間に
真下のレンガを掘ろうとしたことになり、脱出ハシゴは消失します。
はっきり言ってこの技、それをしたどころでランナーが有利になるわけでも
不利になるわけでもなく、何の意味もありません(笑)。しかし、一応
ちょっとした大道芸にはなると思います。それともう一つ、消失する地形の
真下のレンガは上に地形が現れたせいで掘りがキャンセルされます。
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其の6「右向き?左向き?生死を分けるロボットの向き」
これはまだ私自身もあまり確かなことを言えないのでここに書くのもなんですが、
どうやらロボットは最初に一瞬右へ歩こうとする性質があるようです。
従って、左側にロボットを引きつける何か(ランナー、穴、金塊、etc.)が
あった場合、ロボットは一瞬遅れてスタートすることになるわけです。
詰めランナーの中にも、いくつか左右を逆にしただけで解けない面になって
しまう物があるので気を付けましょう。
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其の7「出さない金塊、リモートファンファーレ」
金塊を取ったロボットから金塊を吐き出させるにはロボットを穴に埋める方法が
ありますが、もし、ロボットが金塊を吐き出す場所、すなわちロボットが埋まって
いるレンガの真上の地形が「掘られたレンガ」だったらどうなるか?
答えはいたって単純で「そのような地形ではロボットはたとえ埋まったとしても
金塊を吐き出さない」で、金塊を吐き出した上からさらにレンガが埋まる様な
ことはないわけです。ではもし、そのような穴にロボットがはまり、金塊を吐き
出さないままレンガが埋まり、ロボットが死んでしまったらどうなるか?
答えは、「ロボットが死んだその瞬間にロボットが持っていた金塊はランナーが
取るべき金塊のリストから外れる」です。つまり、ロボットが持っていたのがその面
最後の金塊だった場合、ロボットが死んだ瞬間に突然ファンファーレが鳴り響く
という非常に間抜けな現象が起こります。
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其の8「ハシゴの奇跡応用編、ロボット見切り抜け」
ファミコン版ロードランナーのロボットはただ単にランナーと同じ座標を
目指して歩いている訳ではなく、穴やハシゴ、金塊などを目指して歩く
優秀な移動アルゴリズムをもっています。従って、普通はランナーがハシゴ
で先程述べたような無敵ポーズを取ってロボットをやり過ごした場合、
ロボットはそのままランナーを通り抜け、どこか別な場所へ向かいますが、
時々ランナーと同じ座標でずっとジタバタし続けることがあります。
こうなるとランナーはうかつに無敵ポーズを解除するとその瞬間に死亡してしまう
ため、身動きがとれなくなります。しかし、実はロボットのポーズにもランナーとの
当たり判定のないポーズというのがあり、ロボットが当たり判定の
ないポーズを取っているごく短い時間の間に少しずつハシゴを移動すればロボット
から逃げることも可能になります。具体的な方法はロボットが当たり判定のない
ポーズを取ったその瞬間だけレバーを入れればOKです。しかし、この技は
タイミングが非常にシビアな上に完全にロボットから逃げるためには4回ぐらいこの
技を連続して成功させなければならないため、成功する確率は非常に低く、ほとんど
運に頼った技となっています。
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其の9「物理法則崩壊、ロボット頭渡り」
穴に落ちたロボットの上をランナーが渡っても死なないことから分かるように、
ロボットの頭は地形として乗れる判定になっています。(正確にいえば頭数ドッ
ト分がハシゴと同じ判定になっている)では、歩いているロボットの上にラン
ナーがいたらどうなるか、そう、動いているロボットの上に乗って地面から1
段上のところをロボットに合わせて移動できるのです。ただし、普通物理法則
にてらし合わせて考えると何も操作しなくてもランナーは勝手にロボットと一
緒に移動していきそうですが、ぼさっとしていると、ランナーは動かないまま
ロボットが移動し、ランナーは落下、哀れ足場のはずのロボットに殺されてし
まいます。それを避けるためにもロボットが動くのに合わせてランナーも歩く
という非常に間抜けなことをする必要があるのですが、ランナーの移動速度が
ロボットより若干速く設定してあるため、ただ単純に歩いていてはいけない
(なお、ロボットの速度はその面にセットされたロボットの数に応じて変化す
るのでさらに厄介)のがこの技の恐ろしいところです。ただし、この技を究め
れば普通取れない金塊が取れるので是非ともマスターしておきたいところです。
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其の10「暗闇の戦慄、見えないランナー」
普通、画面の上方に伸びているハシゴに金塊を全て取った状態で登ればクリアー
となりますが、では、全て取らずに登るとどうなるか?答は「画面外に何もな
い段がありランナーはその段に出る」です。つまり画面最上段にレンガなどの
足場があればそれをつたって左右に歩けるわけです。ところが、何せランナー
は画面外、プレイヤーから見た場合どこにランナーがいるのかは分かりません。
(デレビによっては見える場合あり)そんな中を歩いていくのはただでさえき
ついものがあります、さらにそこで穴を掘らなければいけなかったりしたらも
う大変、皆さんもそのような事態に備えてランナーの歩行音でどれだけ進んだ
かを把握できるようになりましょう。
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其の11「瞬間冷却、ロボット生殺し」
穴に落ちたロボットは、しばらくするとその穴から這い出てこようとする習性
があります、ところが、這い出た時左右が障害物だったり、近くにロボットが
好みそうなもの(ランナー、穴、ハシゴ)などが存在しない時、ロボットは再
び同じ穴に落ちていき、穴が埋まってロボットが死んでしまうまで這い出よう
としては穴に落ちるという動作を繰り返します。ところがもし、ロボットが穴
から這い上がったその瞬間にレンガが埋まった場合どうなるか、ロボットはレ
ンガが埋まってしまったため再び元の穴に落ちることはできず、かといって近
くにロボットを引き付けるものもないので左右にも動かない、見た目には、ロ
ボットがレンガを水面にしてシンクロナイズドスイミングをしているようにも
見えて結構間抜けです。ここで注意すべきなのはロボットの座標判定で、ロボッ
トは一見レンガに半分めり込んではいますがレンガの上に立っているのと同じ
座標になっています。だから足場としても使える代わりに、めり込んでいるか
ら近付いても大丈夫だろうと思ってそばによると、平気でレンガから出てきて
追いかけてくるので注意が必要です。
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投稿其の1「ロボットバー、ランナー条件反射」
(この技は、おおたまんさんと、もりぽむさんから情報をいただきました。)
はじめに、技の投稿ありがとうございます、そして、掲載が非常に遅れたこと
をお詫び致します。この技は自分で結果を見た方がはるかに面白い、いわば笑
える技なので、詳しいことはここでは書きません、下の面を早速作って、立ち
あげて見て下さい。攻略と全く関係無いランナーの意外な一面が見られます。
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投稿其の2「偽態、赤ロボット」
(この技は、おおたまんさんから情報をいただきました。)
同じ面にランナーを2人以上おいたらどうなるかは、其の3「2人羽織の恐怖、
ランナー突然死」で書いたと思います。ではある面にランナーが1人もセット
されない場合、どうなるのか?実はランナーには初期位置というものがあり、
ランナーはそこにセットされます。さて、その位置とはどこかといいますと、
それは右から2つ目、上から7つ目の位置です。
では、始めに下のような面を組んで下さい。
この面では、ランナーは右側のレンガの真上にいることになります、ではゲー
ムをスタートしてみましょう、ただし、ゲームが開始してからランナーを操作
してはいけません。第1回目、これは素直にランナーが死んでしまいます。し
かし、問題は第2回目以降です。まずランナーが表示されません、しかも、ロ
ボットはその間はランナーを見失って、そのまま下へ落ちてしまうのです(ラ
ンナーは死なない)。さて、ここでおもむろに左側のレンガを掘ってみましょ
う。すると、何と自分の姿がロボットになっているのです、しかもパレットは
ランナーのパレットのため、赤ロボットになっているのです。これは、少しで
もランナー(赤ロボット)が他の挙動をとるともとに戻りますが、ひょっとし
たらこれを使用した面も作れるかもしれません。
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